「100日間連続まわしよみ新聞」でお世話になった喫茶EARTHにて、2/8(金)から2/28(木)まで期間限定プロジェクト「日本初!おかいこさまカフェ~養蚕産業ではなく、養蚕文化を考える~」を開催します!

「100日間連続まわしよみ新聞」でお世話になった喫茶EARTHにて、2/8(金)から2/28(木)まで期間限定プロジェクト「日本初!おかいこさまカフェ~養蚕産業ではなく、養蚕文化を考える~」を開催します!みなさん、ぜひとも遊びにきてください^^

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■2/8(金)から2/28(木)まで!喫茶EARTHにて期間限定プロジェクト「日本初!おかいこさまカフェ」開催!~養蚕産業ではなく、養蚕文化を考える~
http://www.facebook.com/events/139847699509134/

養蚕は5000年以上の歴史を有しているといわれています。日本に伝播した時期は不明ですが、すでに西暦3世紀の『魏志倭人伝』の中には「倭人は蚕桑緝績している」(桑や蚕を育てて糸を紡いでいる)とあります。日本全国各地に養蚕のための桑畑が作られ、最盛期の昭和初期には約70万ヘクタールもの桑畑があったといいます(ちなみに現在の日本の農地面積は約450万ヘクタール)。地図記号に「田」「畑」「果樹園」「茶畑」と並んで「桑畑」があるのも日本独特の現象といえます。また明治維新以降から戦後の高度経済成長までは養蚕こそが日本の基幹産業でした。富岡製糸工場によって日本の近代化が始まり、1900年代からは中国を抜いて世界最大の生糸輸出国になっています。西洋に追いつけ追い越せと製糸工場を作り、日本全国の女性を工場に送り込んで(その過酷な労働条件から『女工哀史』が生まれます)外貨を獲得し、「殖産興業」「富国強兵」を実現させ、あの大戦争へと突入していきます。「近代日本」というものを語るのにも養蚕は外せないキーワードです。

養蚕には、こうした歴史がある一方で、人間の生活にとって、かけがえのない糸を吐き出してくれる不思議な、魅力的な虫として、様々な神話、民衆のドラマ、怪奇の物語を生んできました。馬と娘の恋愛悲劇から蚕が産まれたという中国の『捜神記』(西暦4世紀頃成立)の「馬娘婚姻譚」は、日本の東北に渡ると『遠野物語』の「おしらさま」となっています。核実験場であるインファント島に棲み、住民を放射能汚染から守ってくれる聖獣をモチーフにしたのが映画『モスラ』(原作は中村真一郎、福永武彦、堀田善衛。映画公開は1961年で、奇しくも、その50年後に東日本大震災と福島原発事故が起こりました)です。また最終戦争によって汚染され、人類が住めなくなった世界を浄化しようと腐海の森を作るのが宮崎アニメ『風の谷のナウシカ』の「王蟲」でした。「おしらさま」「モスラ」「王蟲」に通じるのは、人間には到底及ばない虫(自然)の智慧への畏敬というテーマです。昔の人は、だから蚕のことを「おかいこさま」と呼んでいました。またおかいこさまはじつは完全に家畜化された虫で、おかいこさまだけでは生きていくことができません(蛾になっても空を飛ぶことができません)。人間とおかいこさまは、どちらが上とか下ではなく、ともにフラットで、お互いに補完しあって生きている存在です。

養蚕によって我々、日本人は「近代」を作りましたが、しかし、その限界が露呈され、いま人間と自然との共生関係が改めて模索されています。「脱近代」「現代文明」のヒントとして、もう一度、養蚕という現場に立ち返ることは有効ではないか?・・・というわけで、今回のプロジェクトを立ち上げました。養蚕産業ではなく、養蚕文化を考えるために、とりあえず喫茶EARTH(西成区太子1-3-26)でおかいこさまを飼います。いまの世の中には猫カフェや犬カフェやメイドカフェなんてのがありますが「おかいこさまカフェ」は、おそらく日本初でしょう。ぜひとも遊びにきてください。おかいこさまにエサを与えにきてください。

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■開催時期 2013年2月8日(金)14時~2月28日(木)23時まで
※2/8に「蚕飼育キット」が届く予定です。2週間から3週間で「繭」を作ります。そこまでの期間限定プロジェクトです。
■開催場所 喫茶EARTH(大阪市西成区太子1-3-26)
http://www.facebook.com/pages/EARTH/411417968913437
■参加費 カンパ(蚕の飼料代)